健康的な頭脳と肉体を手に入れるには、どんな食生活が理想的なのか。サイエンスライターの鈴木祐さんは「原始人や狩猟採集民のライフスタイルに学ぶ『パレオダイエット』の考え方が参考になる。『これって原始人が食べていたかな?』と考えながら食材を選ぶといい」という――。(第2回/全2回)
※本稿は鈴木祐『新装版 一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』(扶桑社)の一部を再編集したものです。
健康的に痩せるには栄養を摂らないといけない
前稿で紹介したとおり加工食品を減らすだけでも食欲は落ち、私たちの体は自然とベストな体重に落ち着いていきます。
が、それだけでは、まだ「一生モノのダイエット法」とは呼べません。
くり返しになりますが、本書の目標は、死ぬまで健康的な頭脳と肉体をキープし続けることです。いかに痩せたからといっても、ずっと疲れがとれなかったり、どこか体調が悪い状態が続いたり、実際の年齢よりも老けて見えたりしては意味がありません。狩猟採集民のように引き締まった体を保ちつつ、現代病とは無縁にイキイキと毎日の仕事をこなしていけるようになってこそ、わざわざライフスタイルを改善する意味があるというものでしょう。
そのためには、本当に体にいい食品だけを選び、たっぷり栄養をとっていかねばなりません。できるだけ人間にとって自然なものを食べ、私たちの肉体を野生の状態にもどしていくのです。
実際、多くの狩猟採集民たちは、先進国とくらべてハンパではない量の栄養をとっています。