大使館でのビザ申請面接で「言ってはいけない」NGワード

合格後は、インターンとして受け入れてくれたビザスポンサー企業から条件が記された受け入れ承諾書(オファーレター)が届きます。

米国では職種によってインターン期間が決まっており、ホスピタリティ業界は12カ月。私が取得できるビザは、12カ月の「J1ビザ」になります。

ビザ申請に必要な書類は留学エージェントが作成してくれますので、あとは在日米国大使館でのビザ申請面接をクリアすればOKです。

ところが、この面接がなかなかの難関。NGワードもかなりあり、留学エージェントの担当者さんからは丁寧なアドバイスをいただきました。

インターンシップに必要な「J1ビザ」を取得するために米国大使館での面接を行うのは、その人物が本当にインターン制度を利用したいと考えているのか、それとも別に目的があり、違法な入国を考えているのかを確認するためだそうです。

留学エージェントの担当者さんからは、「インターンシップ制度の利用動機や目的、将来にこの経験をどう活かしたいかといった質問がされますので、前向きで差し障りのない答えをしておけば大丈夫です。ただし、違法滞在や違法就労が最も警戒されますので、その点はご注意ください」と、かなり念押しされました。

さらに、面接では次の3点を守るようにと注意を受けました。

(1)「働く=work」というワードは絶対に使わないこと。
(2)インターンシップなので「訓練する=train」「学ぶ=learn」といったワードを使って話を進めること。
(3)インターンシップ終了後は必ず帰国する意思を表示すること。

緊張して挑んだ大使館面接は拍子抜けするほど易しかった

注意項目も多かったため、米国大使館での面接ではとても緊張しました。ところが大使館での質問は、

US生活&旅行『底辺駐在員がアメリカで学んだギリギリ消耗しない生き方』(KADOKAWA)
US生活&旅行『底辺駐在員がアメリカで学んだギリギリ消耗しない生き方』(KADOKAWA)

・インターンシップ先の企業名と都市は?
・インターンシップの期間は何カ月ですか?
・インターンシップ終了後はどうする予定ですか?

の3問だけでした。

最後の質問がひっかけでして、ここで「インターンシップ終了後に米国で就職口を探したい」などと答えてしまったら、アウトだったかもしれません。

面接官の方はとてもゆっくり、はっきりした英語で質問をしてくれまして、英語力未熟な私でもなんとか答えることができ、ビザを取得できました。

インターンシップ先とのスカイプ面接、米国大使館での面接を終えてからわずか1カ月後、私は米国ネバダ州のラスベガスにおりました。

人生が変わるときというのは、まるでジェットコースターにでも乗っているかのように目まぐるしいものでございます。

 
【関連記事】
出川哲朗さんの英語はなぜ伝わるのか…MLBで苦労した元プロ野球選手が見つけた「本当に伝わる英語」
「日本人の英語力は世界最低クラス」は本当か…TOEFLの国別ランキングを根拠にする人が見落としていること
偏差値35からMARCHすべてに合格…「大学受験は無理」と言われていた女子高生が使った「入試のウラ技」
なぜ欧米人は「日本人の多くは無神論者」に驚くのか…無神論者が世界中のどの宗教より危険視される理由
中2で「初めてのセックスはどんな状況か」を考えさせる…日本と全然違うカナダの性教育