受け入れ先が求める英語力のレベルは幅広い
問題は、ビザでございます。
私のような社会人経験者が米国でインターンシップ制度を利用するには、トレーニングやインターンシップを目的とする「J1ビザ(※1)」が必要になるため、ビザスポンサー(※2)を探さなければなりません。
※1:交流交換プログラムを目的とした米国のビザで、日本人が多く申請するのが「トレーニー」と「インターン」。ともに、米国内での研修やトレーニングを目的としたもので、就労ビザのように米国移民局の管轄ではなく、米国国務省の管轄となる。
※2:ビザ申請者の保証人。学生ビザは、入学する学校や教育機関が学生ビザのスポンサーになり、就労ビザの場合は、雇用主がビザスポンサーになる。
インターンの受け入れ先は、ビジネスレベルの語学力が要求されて報酬も高いIT業界や金融業界から、日常英会話程度でOKですが報酬はそこそこな業界の仕事まで幅があり、私のように語学力が低い人間でも、「選択を間違えなければ何とかなる」という印象でした。探してみると、語学力が低めでもイケそうな業界もありました。
「J1ビザ」取得の主な条件は、
(1)満18歳以上であること(大卒の場合は日本で就労経験が1年以上)
(2)受け入れ企業の業種が、日本での就労経験と関連性があること
(3)日常会話レベル以上の語学力があること
(4)渡米に必要な費用を有していること(金融機関の残高証明)
などがメインで、さほどハードルは高くありません。
私の場合、大学卒業後2年間営業職を経験し、季節労働者時代はスキー宿で働いていましたので、「J1ビザ」取得条件の(1)はクリアしています。
受け入れ企業の選び方は、(2)の「業種が、日本での就労経験と関連性があること」が条件となります。
ノルマに追われる営業職はまったく自分には向いていないとわかっておりましたので、「宿での仕事経験を活かしてステップアップをしたい」と留学エージェントに伝え、ホスピタリティ業界で受け入れ企業を探してもらうことにしました。すると驚くことに、私のように英語力がない者でも、面接可能な企業がざっくり10件以上あったのでございます。
「日常会話レベル」「未経験」で探してすぐ面接にこぎつけた
留学エージェントでインターンシップに必要な「J1ビザ」の申請手続きを開始してから、面接可能なビザスポンサー企業のリストが私の手元に届くまで、7日。インターンシップへの道は私の予想をはるかに超え、トントン拍子で進んでいきました。
エージェントから送られてきたリストに目を通し、語学条件が「ビジネスレベル」ではなく「日常会話レベル」で、仕事は「未経験可」となっている比較的ハードルの低そうな企業を探して応募すると、すぐに面接の連絡が入りました。
現地企業担当者との面接は、スカイプを使って行います。コロナ禍を経験した現在でこそオンラインミーティングは当たり前になりましたが、口下手、あがり症の私が緊張したことは言うまでもありません。