ファンを作るためのセルフブランディングをするにはどうすればよいのか。起業家であり、2児の母でもある尾石晴さんは「自分を偽らず、提供できる『価値』を見極めて、コツコツ発信していくと、気づけば周りに人が集まり、自分業ができるようになっています」という――。

※本稿は、尾石晴『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

個人のブランディングがうまい人が成功する

スターバックスのブランドコンセプトは「サードプレイス(第三の場所)」。ブランディングは、カップにメッセージを書く、従業員の温かい声がけ、Wi-Fiの設置、居心地のいい内装などです。

最近は企業だけでなく、個人のブランディングも大事だといわれています。つまり、その人がどんな価値観を持っているか、何を大事にしているか、何をしているのかを伝える。このブランディングがうまい人ほど「代替が利かない」「唯一無二の存在」として認知されます。たとえば、社内で評価される人、インフルエンサー、複業している人、職人……。うまくいっているように見える人ほど、ブランディングができています。

「ブランドコンセプト」を見つけるための自己分析ツールや、やりたいこと探し、あなたの特徴見つけます系コンテンツ(書籍、セミナー、オンライン診断など)は人気がありますよね。

スターバックス
写真=iStock.com/Westbury
※写真はイメージです

じわじわ浸透させるブランディングが大事

どうやってブランディングしていくか? 結論からいうと、自分業の場合は、じわじわ浸透させるブランディングが重要です。ところが、ブランディングの名のもとで「自分の理念や特徴や売り」を押し売りしてしまっているケースをよく見かけます。

「私、すごくニッチなんですけど、こんな問題解決ができます。こんなお悩みはありませんか? 私がお力になれるんですよ。価値ありますよ」と、顧客が気づく前に言ってしまう。

スタバで「サードプレイスへようこそ! スターバックスです」って、毎回声がけされたら「うっとうしい‼」ってなりますよね。「なんとなくいつもスタバに来ちゃう。居心地いいんだよね。え⁉ サードプレイスっていうコンセプトなの! どうりで。ふむふむ」が理想です。

「サードプレイス」というブランディングは、お客さんが「あ! なんか居心地いいと思っていたら、サードプレイスがコンセプトなんだね」で成立するのであって、売る側が「サードプレイスだから買って」はちょっと違うのです。多くの個人はこれをやってしまう、またはやってしまいがち。でも、それではなかなか売れないのです。

財布を開いた後に「ああ、なんか居心地いいと思ったら、理念とサービスが合致しているからなんだ」という気づきがあると、本当にファンになってもらえるんですよね。いかに「この商品、サービスには価値があるか」を伝えても、顧客がそれを認めてくれなければブランディングは成立しません。