※本稿は、藤本梨恵子『いつもよりラクに生きられる50の習慣』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
自分からシャッターを閉めない
一度失敗したからといって、すべてが失敗するわけじゃないわ
(マリリン・モンロー 女優、モデル)
失敗したときに、「もうダメだ……」と自分からシャッターを閉めてしまうなんてことはありませんか?
Aさんは、一度お客様に断られると「次のお客様もきっとうまくいかないだろう……」とアポイントの電話をするのが怖くなるタイプ。新規開拓が思いどおりにいかず、「自分には営業の才能がない。転職したほうが良いのでは……」と悩んでいます。
一方、営業成績の良いBさん。一度、断られたお客様でも、時間を置いて再度アタックすることを欠かしません。
Bさんは、「絶対に可能性がないような断られ方なら諦めるけど、ちゃんと断られてないのならチャレンジする」と言います。「今はその商品やサービスを導入するタイミングじゃなかっただけ」と考えて、時期がきたら必要になるのではと考えているのです。
また、取引がなくなったお客様にも以前と変わらず、ニュースレターを送り続けています。金銭的な問題で離れたお客様でも、また景気が良くなったら自社の商品やサービスを購入してくれるかもしれないからです。
Bさんは、このように「もう、ダメだ」と自分からシャッターを閉めて、お客様との接点を断ちません。
一度失敗したからといって、すぐに諦めてしまうのは、もったいない。成功を収めてきた人たちほど、失敗の数は多いものです。
エジソンは白熱灯を発明したときに「1万回失敗したのでは?」と新聞記者に言われましたが、「私は失敗したことは一度もない。1万とおりのうまくいかない方法がわかっただけだ」と答えています。
「失敗することより、挑戦しないことを恐れろ」
NLP心理学には「失敗はない。フィードバックがあるだけ」という言葉があります。つまりエジソンは、この方法ではうまくいかないというフィードバックがあっただけで、失敗ではないと考えていました。失敗の中から学び、うまくいく方法を導き出そうとしていたのです。エジソンが白熱灯の発明に成功したのは、何度失敗しても成功するまで諦めなかったからです。
「世界の恋人」と謳われた世界的大スター、マリリン・モンロー。女優としてなかなか芽が出ないとき、「ハリウッドはブロンドでなければ売れない」というアドバイスをとり入れ、自分の髪をブロンドに染め、美しく見えるポーズや表情を研究し、とうとうトップスターに上り詰めました。
名声を得てからも、生い立ちや高校中退で自分に教養がないという劣等感を抱いていた彼女は、時間を見つけては本を読み、演技を学び、本格的な女優になるために努力をしました。一度や二度の失敗で、諦めるような人物ではなかったのです。
結婚も三度しています。ただの一人の女性として愛されることを決して諦めなかったのです。
本田宗一郎氏も「失敗することより、挑戦しないことを恐れろ」と言いました。
トップセールスパーソンと言われた人たちは、実は誰よりも多く、お客様から断られた経験を持っています。断られた中から、次はどんな風にすれば良いのか考えています。
何かうまくいかなかったり失敗したりしたときに、怒ったりくよくよ考えたりするのではなく、そこから学べるものは何かというフィードバックを得て、自分を成長させていくことが大切です。