成功のカギは根拠のない自信

何事も成功するまでは、不可能に思えるものである
(ネルソン・マンデラ 第8代南アフリカ共和国大統領)

「最後までやり抜く人」と「すぐ諦める人」には、どんな違いがあるのでしょうか?

実は「最後までやり抜く人」は、やる前から「自分はこの目標を達成できる」という根拠のない自信を持っています。そして、達成したい目標をいつも心に掲げておくことができます。「達成できない」と思い込んでしまうと、ストレスで心が乱れてしまうのです。

嵐で海が荒れても船が航路を誤らないのは、船の磁石が常に北を示しているからです。あなたが叶えたい夢をいつも心に描くこと、船の磁石が常に北を指していることは同じです。たとえ途中でアクシデントに見舞われても、道を間違えることなく進んでいけます。

南アフリカ初の黒人大統領となったネルソン・マンデラはアパルトヘイトに抵抗し、27年間も投獄されました。投獄後、石灰岩採掘場で強制労働を強いられ、このとき弱った視力は一生回復することはありませんでした。獄中にあっても、彼は解放運動の象徴的な存在となり、世界中から釈放が求められました。後に、「アパルトヘイトを平和的に終結させ、民主的な南アフリカの礎を築いた」としてノーベル平和賞を受賞します。

ネルソン・マンデラ
写真=iStock.com/Lya_Cattel
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「成功するまでは、不可能に思えるもの」

自分の信念を曲げず、不可能と思われたアパルトヘイト政策廃止へ導いたマンデラは、「何事も成功するまでは、不可能に思えるものである」と言いました。そして彼が長年目標に掲げてきたのは、肌の異なる人々が共存する「虹色の国」の実現です。

磁石が常に北を指すように、どんな苦難の中にいても夢を見失わなかった。だからこそ、それが達成できたのです。

Aさんは営業経験ゼロで生命保険の営業マンに転職しました。前職の上司からは「お前は絶対失敗する。退職するな」と引き止められました。

転職当初は、ネクタイを締めて家を出たものの訪問するお客様がいないので、河原で愛妻弁当を食べていたら警察から職務質問をされたそうです。

そんな状況でもAさんは、トップセールスパーソンが集まる世界大会へ一人で見学しに行きました。そして、遠い未来に自分もあの舞台に立ちたいと願い、コツコツとお客様の役に立つことは何かを考え、実行しました。

その結果、現在はトップセールスパーソンとして活躍、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンの世界大会で表彰され、夢見た舞台に立ったのです。