「新体力テスト」軒並み数値が低下

スポーツ庁が6歳~17歳の男女を対象に毎年行っている「新体力テスト」の結果には、震災の濃厚な影響が表れている。

以下、福島県教委が公表している2010、12、13年度の「新体力テスト」の結果を通して、震災前(2010年度)と震災後(2012、13年度)の変化を見ていく。

11年度は震災のため、テスト自体が実施されなかった。

「50メートル走」では、2012年度の男子が6歳~12歳と14歳、15歳で震災前よりも遅くなっていた。(図表1)。

「ソフトボール投げ・ハンドボール投げ」をみると、2012年度は男子が16歳、17歳を除く年代で、女子も14歳、16歳を除いて軒並み震災前の数値を下回った。

このほか、「反復横とび」では男女とも8歳~14歳で数値の低下が目立ち、「上体起こし」と「立ち幅とび」でも、震災後は両年度とも13歳以下を中心に数値が下がっていた。

「持久走」でも震災前よりタイムが落ちる傾向が見られた。

「走る」「とぶ」「投げる」といった体全体を使った運動で、数値の低下がみられるのは、震災により長期間、外出ができなかったことと無縁ではないと思われる。

福島県教育委員会も、その点は認めている。