2020年から芸能活動を自粛している、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建さん(50)。今年、活動を徐々に再開し、11月にコミュニケーション術に関する新刊も上梓した。「口べたな人ほどすぐできる、どんな人ともラクに話が続く」と語る会話術とはいったいどんな内容なのか――。

※本稿は、渡部建『超一流の会話力』(きずな出版)の一部を再編集したものです。

渡部建さん
写真提供=きずな出版
渡部建さん

超一流の人たちが使っている「シンプルな会話のコツ」

「初対面の人と、なにを話せばいいかわからない」
「すぐ話題がなくなり、会話が続かない」
「表面的な話ばかりで、ぜんぜん盛り上がらない」
「人と会話をするのがすごく疲れる」
「相手に嫌われてしまっている気がする」

そんなあなたへ

この本を手にとってくださり、ありがとうございます。アンジャッシュの渡部わたべけんです。

まずは、なぜ僕がいま、「会話」をテーマにした本書を出すことになったか、その経緯から説明させてください。ご存じの方も多いかもしれませんが、僕は2020年より芸能活動を自粛じしゅくし、47歳にして無職のような状態になりました。

僕は大学生時代にお笑いコンビ「アンジャッシュ」を結成し、以後、芸人としてしか働いたことがありません。いったいこれからどうやって生きていけばいいのか、こんな自分にこの先なにができるのか、途方に暮れていました。

そんなとき、とある方から「企業向けに講演をしてみないか」というお話をいただきました。「何をお話ししたらいいですか?」と聞くと、「周囲を明るくするコミュニケーション術」という、かなりざっくりとした依頼でした。

たしかに、僕はこれまで芸能界で、しゃべることを生業なりわいにしてきた人間です。そして芸人ですから、どうすればその場を明るくし、目の前の人たちを笑わせることができるかを考え、実践してきました。

また、芸能界はコミュニケーションのプロフェッショナルたちが集まっている世界です。

とりわけ、何十年も芸能界で活躍し続けている「超一流」の人たちが使っている会話のコツを間近で学ぶことができたのは、とてもありがたいことでした。実際、僕自身もそうしたコツをいろいろ吸収しつつ応用したりして、仕事ができていたのは間違いありません。

とはいえ、それはあくまでも芸能界という特殊な世界での話。果たしてそうした経験や知識が、まったく違う業界で働いているビジネスパーソンのお役に立てるものなのか……という不安はありました。