自分らしい生き方をつらぬくには、どうすればいいのか。在米邦人向けメディア「ニューヨークBIZ」の高橋克明さんは「2018年に亡くなった女優・樹木希林さんは、生前最後のインタビューで『人の評価に合わせるのではなく、自分の評価に合わせて生きていく』と語っていた。私もそれに尽きると思う」という――。

※本稿は、高橋克明『NYに挑んだ1000人が教えてくれた8つの成功法則』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

南仏カンヌで開催中の第71回カンヌ国際映画祭で行われた、映画『万引き家族』のフォトコールに臨む樹木希林=2018年5月14日
写真=ABACA PRESS/」時事通信フォト
南仏カンヌで開催中の第71回カンヌ国際映画祭で行われた、映画『万引き家族』のフォトコールに臨む樹木希林=2018年5月14日

「役者を生きるのでなく、人間をやるために生きている」

「役づくりで、いちばん気をつけていることは何でしょう」。過去1000回はされたであろう、こんな質問にさえも女優、樹木希林さんはすべて笑顔で受け止めてくれた。

2018年、彼女が北米最大の日本映画祭「JAPAN CUTS(ジャパン・カッツ)」に招待された時のことだった。

「それはね、演技をやるために役者を生きるんじゃなくて、人間をやるために生きているということなの。生きていく中のひとつの生業として、役者っていう職業に就いただけなんです。まずは人間として、自分がどう生きるか。大切なのはそれだけね」

どういった職業の人であれ、どんな環境の人であれ、まずは人間として自分らしく生きること。おだやかに話す希林さんだが、そのセリフひとつひとつが後世に残したいほど貴重で、大女優っぽい「いい言葉」の言い回しはしない。ド直球な質問だからこそ、彼女はド正面から答えてくれたのだと思う。