お笑い芸人の渡辺直美さんは、2021年にニューヨークへ移住した。在米邦人向けメディア「ニューヨークBIZ」の高橋克明さんは「2014年の初渡米のときから3回インタビューをしているが、移住者になるとは思わなかった。移住を決めるきっかけは、同じ事務所の先輩である千鳥の大悟さんの一言だったそうだ」という――。

※本稿は、高橋克明『NYに挑んだ1000人が教えてくれた8つの成功法則』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

写真=Sipa USA/時事通信フォト
渡辺直美さん=2021年11月15日、アメリカ・ニューヨーク

カメラが回っていなくても多くの人を魅了する渡辺直美

2021年の夏、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催された少し後に、ニューヨークに拠点を移したお笑い芸人の渡辺直美さんにインタビューをした。移住して5カ月が経った頃だ。

「アタシ、自分がすごいチャレンジ好きなんだって、気づいちゃったんですよ!」

冒頭、突き抜けるような笑顔で話してくれた。

彼女との取材はこれで3度目。過去1000人にインタビューしてきた中で、「いちばん楽しかった」ランキング、「いちばん笑った」ランキング、「いちばん終わりたくなかった」ランキングの首位を彼女は毎回更新してくれる。予定時間も毎回オーバーしてしまう。

この日は弊社で運営するユーチューブでの撮影も兼ねていたが、カメラが回っていない時もうちのスタッフひとりひとりに話しかけ、気遣ってくれ、同席していたカメラマンも取材後には彼女のファンになっていた。そう、彼女に会うたび、みんなが彼女にメロメロになる。直美さんの作り出す空気とジェスチャー(と顔芸)付きの言葉は、どんな人も笑顔にする。