※本稿は、黒川伊保子『女女問題のトリセツ』(SB新書)の一部を再編集したものです。
絶対迷宮「ネガティブ・ループ」の怖さ
会った瞬間、ネガティブなことを言う女性がいる。
「太った?」「疲れてる?」「忙しいんでしょ、大丈夫?」
たぶん、心配性なのだろうが、会った瞬間に気持ちが落ちる。このイラッが、意外に脳の勘を鈍らせるって、知ってましたか?
このため、こういう女性が恒常的に傍にいると、いいアイデアが出ないし、トラブルが起こるようになってしまう。
たとえば、「夫がこんなにひどい」「子どもたちも理解がない」と、嘆く。
「もう少し自分の好きなことをやったほうがいいよ」と言うと、「いや~、だって旦那が私の外出嫌がるし」「だって、自由になるお金ないし」と言う。
「だったら、自由になるお金のために、パートでもしたらどうかな? 働くことが性に合って、案外、生きがいになるかもしれないし」と水を向けると、今度は、「え~でも、旦那が許してくれないし」となって、「ほんと、旦那も家族も理解がなくてひどいのよ~」と最初の話に戻る。
完全なネガティブ・ループである。
ループにハマってしまったときの切り上げ方
このループの外に出してあげたくて、「じゃ、夫に、こう言えば? うちは、これでうまくいった」とアドバイスすると「おたくの旦那さまは優しいから」と返される。
「いや、そんなことない。私が頑張ったんだよ」と言っても、「あなたはいいわ。私は、ダメだから」とくる。
こんなネガティブ・ループにはさすがの私も、閉じ込められて、出てこられないことが多い。
絶対迷宮なので、私は、ネガティブ・ループを一回回ったところで、「人生って、ほんっと一筋縄ではいかないわね」とまとめて、終わりにすることにしている。ほどよき時間なら、「じゃぁ、またね」と席を立つ。会ったばかりなら、自分が夢中になっている、韓流ドラマの話をして、その後、帰る。
ネガティブ・ループに付き合わないのは、私自身の脳を鈍らすわけにはいかないからだ。原稿が書けなくなってしまうのである。