女性にモテない男性に共通するのは、女性の視点を理解できていないことにある、と主張するのは、科学的モテ研究の成果をまとめた『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』だ。女性は2秒で男性を判断するし、一方で、口説いてくる男性の40%がサイコパスで、その対処に多大な時間を割いているという、驚きの内容を一部公開する──。(第3回/全5回)

※本稿は、ジェフリー・ミラー、タッカー・マックス著、橘玲監訳『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

「女性である」とはどういうことか

若い男性から頻繁に訊かれるのは、「どうすれば女性に対してもっと自信がもてますか?」だ。しかし、もっと根深い問題がある。彼らの少なくとも7割が、女性の視点に立つことに全面的に失敗している。

なぜ女性の視点が大事なのか?

それは、女性の主観的な経験を理解することなしにモテることは不可能だからだ。

女性の主観的な経験は、君の主観的な経験とまるで異なる。ところがほとんどの男性はこのことについてまったく考えないから、この違いを理解できれば、君は大きなアドバンテージを手にすることになる。

男女
写真=iStock.com/Motortion
※写真はイメージです

女性が本当に恐れていること

男女の違いは進化のいちばんはじめから、すなわち人類のもっとも原始的なレベルから始まる。

男性が女性に交際を申し込むとき、もっとも恐れるのは「拒絶されること」と「恥をかかされること」だ。男性は女性を魅了するための戦略と同じくらい(それ以上ということはないにしても)、拒絶への防衛的な戦略に時間とエネルギーを費やす。

これに対して女性は、男性と交際するときに、拒絶されることはそこまで恐れない。恐れるのは「物理的に危害を加えられること」と「性的な暴行を受けること」だ。

ここで君は思っただろう。「これまでの人生で女性を痛い目にあわせたことなんてないし、これからもありえないよ」と。君は正しいだろうとぼくたちも思う。君はきっと完璧に無害なのだろう。

でも、彼女はそのことを知らない。