“専業”を条件に法人化も認められている

加盟当時、新座野火止店の売上げは約2億円あった。年収として2000万円に達していたかといえば、「そこまではいかなかった」という。それもやはり人件費や店内在庫の返済金などを多めにとっていたからなのだろう。

デスクトップで電卓
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はっきりとした数字は口にしにくいとしても、現在の収入はどうなのだろうか? たとえば同じくらいの年代のサラリーマンと比較するとしたなら……。

「おそらく平均額よりは上だと思います。一概に言いにくいのは、うちの場合は加盟した2年後に法人化したからでもあるんです。法人化する店長も多いようですが、法人化すると、個人の収入にするか、会社に残すようにするかという考え方によってもずいぶん手取り額は違ってきます。僕はどちらかというと会社に残しておきたいタイプなんです。そのかわり、必要な部分は経費から出せるようにしているので、車にかかるお金や携帯電話の料金なんかはそこから出せています」

店舗の運営を法人化するパターンは実際に少なくない。ワークマンとしては、最初から法人として加盟することは認めていないが、加盟後一定の条件を満たしていれば“ワークマンの専業”を条件に法人化を認めているのだ。

近隣店舗へのライバル意識はあるのか

新座野火止店の売上げは、加盟後半年ほどはかなり好調だった。ただし、この地域ではワークマンを2店舗増やしたこともあり、その後はいったん売上げが落ちてしまった。

それでも周東さんは、新規2店舗の店長とも良好な関係を築きながら、売上げを回復している。

「売上げはいま、いいときと同じくらいにまで戻せています。それができたのはブームのおかげだとも思っています。売上げが落ちていた時期はけっこう長かったので、どこまで落ちるかなという不安はありましたけど、その頃に支えてくれていたのは常連さんだったので、常連さんはこれからもずっと大事にしていきたいと思っていますね」

同期の店舗と売上げの比較などはするのだろうか?

「よく話はするんで、だいたいの感じはわかっています。引き継いだ時点ではうちの店の売上げがいちばんよかったんですが、その後、同期のふたりはすごく売上げを伸ばしていって、逆転されました(笑)。ライバル意識ですか? それはまったくないですね。同期に対しては仲間意識しかなくて、何かあったら協力するようにしています。ひとりは僕と同じ年で、ひとりは僕たちより若いですけど、話していると、ふたりとも僕よりずっと優秀だな、と感じますね」