※本稿は、ひろゆき『ひろゆきのシン・未来予測』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。
「ひろゆきが考える将来性のある地域」
「日本に帰ってくるとしたらどこに住みますか?」とインタビューで聞かれたことがあります。
インタビュアーの人はこの質問を通じて、「ひろゆきが考える将来性のある地域」を知りたかったのかもしれません。
僕はそのとき、「地方の田舎で引きこもり生活をすると思いますが、ほとんどの人にはおすすめしません」と答えました。なぜおすすめしないかと言うと、人口減少のあおりをもろに受け、地方の生活がどんどん不便になっていくからです。
人口が減ることがどういう未来につながるか。それを示す象徴的な事案があります。
JR北海道は2021年、利用客の少ない18駅をダイヤ改正に合わせて廃止しました。地域の住民からは存続を希望する声がずっとありましたが、コロナ禍が止めを刺した形です。
たまにしか利用客がいないような駅を住民のために守っていては、JR北海道自体を潰すことにもなりかねないので、やむを得ない選択でしょう。
また、日本で建設してから50年以上経つ橋梁は、現在でも約2割を占めており、2023年には約4割になるそうです。そして、そのほとんどは、撤去されればいいほうで、通行止めという処置がとられるようです。
つまり、その地域の住民にとって、もう渡れる橋はなくなるのです。
今後はこういった地域がどんどん増えていきます。民間の有識者がつくる「日本創成会議」は2014年、全国の市区町村1799のうち、896が「消滅可能性都市」に該当すると指摘し、話題を集めました。
つまり、全国の自治体の半数が消滅の危機にあるということです。今後は北海道に限らず、交通インフラの整った便利な暮らしがしたいなら、都市部に移住するしかないのでしょう。
少子高齢化が進めば、税金を納める人も減り、お金はどんどん足りなくなります。お金がなければ、人々の暮らしが不便であろうとなかろうと、どうにもすることはできません。