コロナ禍にもかかわらず京都で超高級ホテルの開業ラッシュが起きている。それにつられて、不動産市場も高騰している。金融アナリストの高橋克英さんは「京都では投資が投資を呼ぶ好循環が起きている。景観規制や別荘税といった政策は、むしろプラス材料になっている」という――。
夕暮れの京都タワーが見える景色
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コロナ禍でも続く最高級ホテルの開業

コロナ禍にもかかわらず京都の不動産が国内外の富裕層を惹きつけているという。①「京都のブランド力」、②「世界的なカネ余り」、③「外資系最高級ホテルの開業ラッシュ」が三重奏になって、投資が投資を呼ぶ好循環が生まれているのだ。厳格な景観規制の存在、限られた不動産供給、「別荘税」の検討も進んでいるが、そうしたデメリットさえも、ますます京都の不動産の希少価値を高めることになりそうだ。

京都は千年の都として、「国際観光文化都市」に指定され、四季を通じて内外から多くの観光客が訪れる。しかし、コロナ禍でインバウンドはゼロだ。

それにもかかわらず、京都では、日系や外資系の最高級ホテル(ラグジュアリーブランドホテル)が相次いで開業しており、この先も開業ラッシュが続く予定だ。実際、京都市によると、今年3月末の京都市内の旅館・ホテル数は679軒と前年比23軒増加しており、コロナ禍にあっても、6年連続増加で推移している(京都市民泊ポータルサイト「京都市における宿泊施設の状況(許可施設数、届出住宅数、無許可施設への対応等)」)。

ホテルコンドミニアムが約12億で売り出される

2020年3月には、江戸時代から残る京町家を再構築した、全29室のスモールラグジュアリーホテル「ザ・ひらまつ 京都」が開業した。三井不動産は、自社ブランド初の最高級ホテル「HOTEL THE MITSUI KYOTO」を昨年11月に開業。二条城に近く、客室は全161室、最上級の「プレジデンシャルスイート」は1人1泊130万円もする。帝国ホテルは、祇園にある国登録有形文化財の弥栄会館を改修した高級ホテルを、2026年春に開業する予定で、約60室で総事業費は110億円の見込みだ。

国内外の富裕層による別荘やホテルコンドミニアム、京町家などといった不動産への投資も引き続き活発だ。2016年に開業した「フォーシーズンズホテル京都」は、全180室のうち、57室を住居用の「レジデンス」としている。このレジデンスは、リビングやダイニングに加え、キッチンや洗濯機なども備える。現在販売中の13住戸の物件概要をみると、専有面積が83m2超~190m2超、価格は約4億6000万~約11億9000万円だ。