苦しい石破氏に残された「2つの道」は

もし、永田町のボス猿どもが党員たちの声を無視するならば、石破には2つの道がある。

下馬評で有力だといわれる菅義偉が選ばれても、選挙の洗礼を受けなければならない。もしそのまま何もしなければ、後任の任期は、党則で安倍が任期満了になる2021年9月までの「ワンポイント」でしかない。

石破は、菅政権には協力しないで、もう1年待つという選択肢がある。今一つは、自民党を出ていくという選択もあると思う。

彼は過去にも自民党と新進党と、2度離党した経験がある。だが今回は、圧倒的な国民の支持がある。

10人ぐらいの賛同する議員たちと新党をつくれば、次の総選挙では、どれくらい候補者を集められるかにもよるが、一大勢力になる可能性がある。反自民で野党と共闘すれば、天下人になるのも夢ではない。

威を借りていた官僚、メディアは断罪されるべきだ

ところで、8年近くの安倍政権で溜まった“膿”を除去することも、この機会に絶対やらなければならないことである。

安倍の威を借りて、やりたい放題、利権を貪ってきた官邸に巣食っている補佐官や忖度官僚たちを一掃する。

メディアも同様である。安倍と仲良しこよしであることを恥ずかしげもなくさらけ出して、安倍の代理人のごとく振る舞ってきた、政治評論家の田崎史郎、NHKの岩田明子などの罪は、断罪されるべきである。

安倍にすり寄ることで、大物ぶってきたメディアのトップたちも同罪である。

官邸記者クラブという、権力を監視するのではなく、権力と馴れ合うために存在している仲良しクラブを潰し、ジャーナリストすべてが出席し、質問のできる開かれた会見の場をつくることも急務である。

冒頭紹介した街の声のように、膨大な難問を散らかしたままで、またも政権を放り出した安倍首相の後始末は、安倍の色をすべて払拭し、一から出直す覚悟のある人間でなければ、認められないこというまでもない。

俳人の金子兜太が生きていたら、今すぐ、こう書いてもらうのだが。

「アベ亜流政治を許さない」

(文中敬称略)

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