フルカスタマイズメニューとスタイリッシュなデザイン

2020年6月、びっくりドンキーを運営する株式会社アレフが新業態“Dishers”(ディッシャーズ)をオープン。その特徴は、顧客自身でタブレット端末を使い、一つのお皿を自由にフルカスタマイズできることです。ボリューム重視の男性から健康志向の女性まで幅広く楽しむことができます。

Dishers
撮影=プレジデント編集部

店内オペレーションは、人との接触を最小限に抑えたコロナ時代にマッチしたものとなっており、「さっと入って、さっと出る」ことができる設計です。各席にはタブレット端末が備え付けされており、ハンバーグの種類、トッピング、ソース、ライス、サラダを自由に組み合わせることができ、具材の量、栄養を顧客自身でカスタマイズ。食べ終わった後の支払いは、セルフレジ決済で業務オペレーションの省人化を実現しています。

店舗デザインも、従来のびっくりドンキーとは一線を画したオシャレな雰囲気となっています。イエローを基調とした鮮やかな店内には、カウンター席とテーブル席が配置。ハンバーグの他にもカフェのようなドリンクメニューやモーニングメニューも用意し、多様な利用シーンを想定した設計となっています。ハンバーグセットは780円からと、安価な価格も、通勤通学の帰りなどに気軽に立ち寄ってもらうことを意識したものでしょう。

しかし、コロナ禍で外食産業全体が厳しい状況となっている現在、なぜびっくりドンキーが、こうした新業態にチャレンジを行っているのか、その背景にはファミレス業界が置かれた厳しい市場環境があります。