高度情報化が進めば進むほど、人々の日常は多忙になり、より精神的に休まる暇がない。その結果、多くなるのが心身症。“ストレスが原因となって身体疾患が起きてくる病気”をいう。代表疾患のひとつが、胃・十二指腸潰瘍である。その名のとおり、胃や十二指腸に潰瘍ができ、空腹時に胃部がキリキリ痛む。職業人の約10人に1人が悩まされている。

潰瘍ができるメカニズムは、天秤を考えてもらうとわかりやすい。天秤の一方が防御因子、もう一方が攻撃因子。防御因子とは胃の粘膜、粘液、そして胃壁に栄養を送る血流を指す。攻撃因子は胃液である。

攻撃因子が強くなると“振り子”は攻撃因子側に振れ、防御因子が弱まってもやはり攻撃因子側に振れる。このように攻撃因子側に振り子が振れるときに潰瘍ができ、防御因子が弱まってできるのが胃潰瘍、攻撃因子が強くなってできるのが十二指腸潰瘍である。