バサラとは、旧来の権威や伝統にとらわれず、財ある者は財、能力ある者は能力のすべてを散じ尽くして生きようという精神だ。

本書は、過去に日本が最もバサラの精神を発揮したのは織田信長の時代であり、現代に生きる我々にはそれが欠けていると鋭く指摘する。

人間の中には誰しもバサラの精神がある。小泉前首相は「ぶっ壊す宣言」で高い支持率を得たが、それは我々がそこにバサラを見たからではないか。それはビジネスの世界でいう「創造的破壊」や「イノベーション(革新)」と同義なのだ。

若い人は5年に1回くらい大失敗しても構わない。失敗を恐れず、新事業をゼロから興してやる、といった気概を持つことが重要だ。