異質・異能の人材がぶつかるところに新しい価値が生まれる。

著者は花王の社長・会長をつとめた人だが、あるとき講演でこんなことを述べておられた。

私自身も商品開発部長をつとめていたころ、従来マーケティング系の人が主導していた商品開発部に技術畑のメンバーを入れて活性化した経験がある。

講演を聴きながら大きく頷いたことを覚えている。

本書では「集団の活力を飛躍的に引き上げていくマネジメント」のことを「コトづくり」と呼んでいる。

これは私の経験から断言できるが、新商品開発などの価値創造の面でも、設備投資や技術革新などより、実は人をやる気にさせるマネジメント=コトづくりのほうが重要だ。まさに私の言いたいことを言ってくれている本である。