弊社は2年前から世界各地で国際自動車連盟基金とタイヤセーフティー活動を展開している。

当該基金のモズレー会長が著者の子孫だと聞いて本書を手に取った。

本書は維新前後の4年間を日本で過ごした英国外交官の記録である。読了し、モズレー会長の抜群の判断力は著者ゆずりだと合点した。

著者は「非文明国」だった日本をいたずらに見下さず、地道な情報収集を重視。混沌としていた政情を自分の目で見極めるため、日本語の読み書きまで滞在中に習得。その結果、英国は明治政府との間にいち早く太いパイプをつくった。

既存の価値観に惑わされず、的確な判断を下すプロの姿勢に脱帽した。海外では自国の歴史を知らないと恥をかく。

近代日本の成り立ちを知る格好の書だ。