健康のためにダイエットしようと食事を制限し過ぎると、逆に健康をそこねてしまうことがある。医師の玉谷実智夫さんの書籍『医学的に正しい健康長寿365日』(自由国民社)より、長寿のために積極的に摂取したい脂質について紹介する――。
「脂質は太りやすい」はウソ
脂質というと、太りやすいというイメージがあります。
敬遠している人も多いのではないでしょうか?
実は脂質は、それほど身体に蓄積されません。
たとえば肉の脂身に多い飽和脂肪酸。身体に吸収されにくいため、過剰に摂っても排出されることが多いのです。
脂肪酸はエネルギー源としても使われますから、消費されてしまう分も多いです。
むしろ糖質のほうが中性脂肪に変わりやすく、身体に蓄積されやすいので要注意です。
脂質はメリットが大きい栄養素です。
細胞膜の材料は脂質ですから、臓器や脳の機能に直接関わってきます。
脳の働きを良くしたり、代謝の効率をアップするなどの好影響も得られます。
脂質はまた、ホルモンのように働く生理活性物質という面も持っています。
プロスタグランジンと呼ばれるもので、脂質の種類次第では、炎症しにくい体質になることもできます。
このように、脂質は健康長寿に欠かせない味方。再評価してみてはいかがでしょうか。
1日50gほど摂取すべき
長寿のための生活習慣に欠かせない栄養素、脂質。
日々どのくらい摂るのが適切なのでしょうか。
具体的な目安としては、成人では1日50g程度でしょう。
1日に摂るエネルギーの約20%〜25%になります。
ただ考え方としては、摂り過ぎないように注意すれば、さほど神経質にならなくても大丈夫です。
なぜなら、脂質はあまり吸収がよくないからです。
たとえば、太りそうなイメージが強い、脂身の多い肉。仮にたくさん食べたとしましょう。
その場合でも、摂った脂質が全て吸収されるということはなく、過剰な部分の多くが体外に排出されます。

