男女脳論はマーケティングにも応用できる

女性は手前、男性は奥。

この話を、あるドラッグストアの店長会でしたことがある。すると、3カ月後、ある店長さんから、報告をいただいた。「女性向けの商品の販促展示を、レジの後ろの棚から、レジ前に変えた。それだけで、月間40本ベースの売り上げが、300本ベースに跳ね上がった」と。

黒川伊保子『コミュニケーション・ストレス 男女のミゾを科学する』(PHP新書)
黒川伊保子『コミュニケーション・ストレス 男女のミゾを科学する』(PHP新書)

この逆もある。

美容室で、男性向けの商品を目の前に置いておいても、一向に興味を示してもらえなかったのに、棚に飾ったとたんに気づいてもらえた、というようなケースだ。

商品の飾り方、ポップやポスターなどの販促ツールの置き方も、男女でツボが違う。違うとわかれば、話は簡単である。女性向けなら女性スタッフに、男性向けなら男性スタッフに、「目につく場所」を指摘してもらえばいい。

男女の脳の「とっさの使い方」の違いを知ることは、コミュニケーション・ストレスの解消だけではなく、マーケティングにも有効なのである。

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