ストレスに弱い人には共通点がある。産業医の武神健之氏は「人間関係における特徴が3つある。1つ目は何でも話せる相手がいないこと、2つ目は自分と他人への期待が高すぎること、3つ目は怒りっぽいことだ」という——。
なぜ急に「ストレスに弱い人」に変わるのか
私は外資系企業の産業医として、年間1000件以上の面談を行い、これまでに1万人以上から話を聴いてきました。その結果、同じ職場環境でありながら、不安とストレスに悩みメンタルヘルス不調になってしまう人と、その中でも長く元気に働き自己実現をする人たちがいることに気付きました。
ストレスに弱くメンタルヘルス不調になりやすい人たちには、どんな共通点があるのか。それは「時間の過ごし方」と「人間関係」という2つに整理することができます。
今回は後者の「人間関係」にある3つの共通点について解説します。
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働く人の半数以上が強いストレスを感じていることが、厚生労働省の調査でわかっています。そのうち、人に相談できる人は約8割で、実際に上司や同僚、友人や家族に相談すると約9割の人がストレスの解消、まあは少なくとも気が楽になるという効果を感じています。
人は不安や悩み、ストレスを抱えているとき、それを誰かに話すことで気持ちに整理がついたり、発散することにつながったりと、相談することの効果はとても大きいのです。
ですから、気軽に相談する相手がいなくなってしまったとたん、それまでストレスに対処できていた人が、急にストレスに弱い人になってしまうことすらあるのです。とくに、転職や異動、配置転換で、新しい生活が始まると、それまでの友人や同僚たちとの関係が疎遠になりがちなので要注意です。