成約件数16件、保障額で2億9000万円。甲斐貴子さん(38)が1カ月で獲得した保険契約である。しかもこの5年間、ひと月の成約が12件を割ったことがない。これは月平均契約件数が3~4件といわれる保険業界では、驚異的な高打率といっていい。

<strong>プルデンシャル生命 福岡支社 第11営業所 課長 甲斐貴子</strong>●佐賀県生まれ。2004年入社。入社以来、上位10%の営業成績をほぼキープしている。11歳と8歳の子供の母親。前職は看護師。
プルデンシャル生命 福岡支社 第11営業所 課長 甲斐貴子●佐賀県生まれ。2004年入社。入社以来、上位10%の営業成績をほぼキープしている。11歳と8歳の子供の母親。前職は看護師。

「保険はまず商品ありきではありません。大事な人を守れるかという“思い”なんです」と、甲斐さんは熱っぽく語る。所属するプルデンシャル生命保険の新規開拓は人づての紹介が主。加入済みの顧客に見込み客を紹介してもらうので、出会った顧客にいかに自分を信用してもらえるかがカギとなる。

「この保険プランで本当にお客様とご家族を守ってあげられるか、万一のときに“今後の生活は心配いりません”と自信をもって言えるか、という点を見極めてから勧めます。お客様に安心してもらうのはもちろんですが、私自身も“これでお客様を守れる”と思いたい。使命感にも似た気持ちです」

そこまで真剣になれるのは、自身の過去が色濃く影響している。この仕事に就く前に看護師だった甲斐さんは、ある朝突然体中が痛んで起き上がれなくなる経験をした。自己免疫バランスが乱れたために発症した突発性の病だが、症状が消えるまでに2カ月を要したという。女手一つで2人の子供を育てていることもあり、「自分に何かあったらこの子たちは一体どうなるのか」と不安にさいなまれた。

その際に紹介されたのがプルデンシャル生命である。まずは自分が顧客として保障の質の高さを実感し、その後、転職してまったくの未経験から保険セールスという今の仕事に飛び込んだ。

「お客様にはそういう自分の境遇も話します。私という人物を知ってもらったほうが、なぜ私が“月々いくらの保険料ならこの保障額になります”ではなく、“安心できる保険はこういうプランです”というところから話を始めるのか理解しやすいと思うので。説得ではなく、お客様が納得できる提案をするのが私の役目。そのせいか、結果的には“甲斐さんに任せるよ”と言っていただけることも多いですね」