ハーバード大学にあって、東京大学にはない「決定的な違い」とはなにか。ハーバード大と東大の両校に通った経験をもつ教育イノベーターの本山勝寛氏は「その違いはそれぞれの入試に現れている」という――。
「日本人には創造性が足りない」という身も蓋もない調査結果
突然ですが、これからの時代にますます重要になってくるのに、日本人に最も足りていないものとはなんでしょうか?
アドビシステムズ株式会社の2017年の調査発表によると、12歳から18歳までの日本人で自らを「創造的」と回答したのは8%、グローバル(米国・英国・オーストラリア・ドイツ4カ国)の同世代が平均44%だったのに比べて極めて低い結果となりました。また、この世代の生徒を「創造的」であると回答した日本の教師は2%にとどまり、グローバル平均の27%を大きく下回っています。
日本人には創造性が足りない。中高生も大人もそう認識している、まぎれもない事実です。
私は、学部時代を東京大学で過ごし、その後、大学院でハーバードに留学しました。どちらも国を代表する大学で、優秀な学生たちが集まっていることは共通していますが、肌身で感じた大きな違いがあります。それが、「創造性」を大切にしているかどうかです。