商店街と連携する町おこしタクシー

長い不況下で、企業の先行きは見定め難い。「利益が欲しい」「コストを削りたい」という気持ちは日増しに強くなる。そして、「そもそも、何のためにこのビジネスを始めたのか」という「利の先に立つ義」が忘れられる。あらためて、私たちを勇気づける新旧2つのエピソードを取り上げ、気持ちを新たにしたい。

一つは神戸にあるタクシー会社。数十台のクルマを使って営業する小さい会社だが、営業エリアは広域で、神戸市から周辺都市に及ぶ。だが、その会社はみずからの営業領域を、本社周辺500メートル四方のエリアに置く。