リーマンショックからはや2年が過ぎた。この2年間の世界の主要株式市場のパフォーマンスを比較してみると、東京市場の回復の遅れが目立つ。ショックの震源地であったアメリカはおろか、この間に金融不安に見舞われた欧州よりも市場の回復は遅れている。この現状を見ると、東京の証券市場をニューヨーク、ロンドンと並ぶ国際金融市場にするというかつての自民党政権時代につくられた目標の実現は難しそうだ。それどころか、シンガポールや香港、さらには上海との競争すらおぼつかないというのが悲しい現状かもしれない。なぜこうなってしまったのか。私は金融市場のグローバル化の戦略が失敗したためだと思っている。
金融グローバル化のために行われた具体的な戦略アクションはいくつかある。その多くは、海外の投資家の資金を呼び込もうとして行われたものである。
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