若者の学力低下に歯止めがかからない。基礎的な読み書きや計算能力の欠如を招いた教育の影響は、人格形成にも及んでいる。日本の教育が抱える本質的な問題に迫る。

分数計算ができない大学生

今回から伊丹敬之教授に代わり、この連載コラムを担当します。流通やマーケティング研究を専門としていますが、理論より新しいビジネスの動きを現場で探るのに関心があります。また最近では仕事柄、ビジネスと教育の狭間で教育現場人として活動しています。というわけで、本コラムでも、流通やマーケティングの現場と、ビジネスと教育の狭間の話が中心になります。

さて、今回は後者の話で、「若者の〈学力〉の貧困」の問題を取り上げる。この問題、いろいろな調査結果も出ており、それなりの対処がなされている。だが、その解決は思うほど簡単ではないように思う。どうしてか。それを考えてみよう。