腰が痛い。でも医者に行っても治らない。どうしたらいいのだろうか。「プレジデント」(2019年11月15日号)では、全国から悩める患者が集まる福島県立医科大学の医師たちに対処法を聞いた。第6回は「腰椎分離症・分離すべり症」について――。(第6回/全6回)

未治療だった腰が老化で痛み出す

腰椎分離症はスポーツをしている子ども(小中高校生)に多く見られる病気で、激しい運動により腰椎の関節突起間部といわれる部分に生じる疲労骨折です。腰のほか、お尻や太ももに痛みが出ることもあります。

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一般的にスポーツによる腰の痛みは、軽症の場合には筋肉痛が多いですが、2週間以上腰痛が続いていたケースでは約半数が腰椎分離症であったというデータがあります。また、腰椎分離症の痛みは、右か左、どちらかの片側から生じ、その後、両側の痛みになったり、片側の痛みが治まったと思ったら、しばらくして反対側が痛くなったりするという経過が特徴です。従って、子どもの腰痛で①2週間以上腰痛が継続している②片側から痛みが始まった③スポーツをしている、という条件に当てはまる場合には、医療機関を受診して、腰椎分離症を確認することをお勧めします。