腰が痛い。でも医者に行っても治らない。どうしたらいいのだろうか。「プレジデント」(2019年11月15日号)では、全国から悩める患者が集まる福島県立医科大学の医師たちに対処法を聞いた。第2回は「ぎっくり腰」について――。(第2回/全6回)

ぎっくり腰という診断名はない

急性腰痛といっても、あまりピンとこないでしょうが、「ぎっくり腰」ならおなじみでしょう。急性腰痛は、発症してからおおむね1カ月以内の腰痛の総称と、医学的には定義されます。ちなみにぎっくり腰という診断名はありませんが、日常では急性腰痛とぎっくり腰はおおむね同じ意味で使われているように思います。

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急性腰痛の発症するメカニズムは、はっきりとはわかっていませんが、急性腰痛は椎間関節や椎間板の障害が原因です。また、骨盤を構成する仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節の異常も腰痛の原因となります。このほか、急性腰痛の原因として、筋肉や筋膜に由来するもの、神経障害に由来するもの、腰の部分に異常が全く見られない心因性と考えられるものもあります。つまり、急性腰痛の原因は、多岐にわたり、しかもこれらの異常はレントゲンやMRIといった一般的な画像検査ではとらえられないことが多いのです。