置かれた状況を「上流から下流まで」把握する

では、自分の仕事をわかりやすく伝えるにはどうすればいいのか。そのためにはまず、「全体像」を把握することです。「今、自分の会社にはどんな課題があるか?」を説明する際にも「そもそも、なぜそれが問題になっているのか?」という背景を伝えないと、相手には本意の2割も伝わらないからです。

背景まできっちり伝えるためには、自分が置かれた状況を「上流から下流まで」知っておく必要があります。

【業界の状況→会社の課題→部署の役割→自分のミッション】

と、広い視点で見る。そのうえで課題を把握し、解決策を考えて、自分で行動する。この能力が、年収に比例して求められるようになります。

では、これらの能力を日頃の仕事で身につけるにはどうしたらいいのか。

まずは自分の仕事を業界視点、会社視点、自分の仕事視点で人に話せるように「必要な情報」を集めてください。

「同じ業界が海外ではどうなっているのか」、「日本においてこの業界は数年後どうなるか」、「今の会社は業界の中でどんな立ち位置にいて、何をしようとしているのか」、「そのミッションが自分にどう関係してくるか」といった情報を集めていくうちに、自分が知らなかったことが出てくるはずです。

「言われたことだけやった行動」は意味ない

この作業を繰り返すことで、自分の仕事を「高い位置」から見られるようになり、やっている仕事の先にある「本来の目的」まで捉えられるようになります。

「今まさに手元でやっている仕事にはどんな効果があるのか?」
「クライアントはなぜウチに依頼をして、本当は何を期待しているのか?」

まずはこうした「考え方の癖」を日頃から意識することが必要です。

日々の業務では、自分の目の前の仕事で精一杯になってしまいがちですが、目の前にある木だけを見るのではなく、その後ろにある森を見て、今度は遠くからそれが山であることを把握して、究極的には「山を見ている自分を、その隣で見ている状態」を目指すと、今の仕事の捉え方も大きく変わります。

そして、考えるだけでなく、行動してください。

転職で最も評価されるのは「考えたうえでの行動経験値」です。指示の裏にある背景を理解したうえでの行動ならば、しっかりと評価されます。

逆に、最も評価されないのは「言われたことだけやった行動」です。「なぜこれをやるのか?」を自分で考えないと、自分の思考が停止してしまい、市場での評価は上がりません。上司の指示であっても、「なぜこの指示が下りてきたのか」、「本当にこの指示をやるべきなのか?」という思考を回すことが大切です。