32歳のmoto氏は、5回の転職で年収を240万円から1500万円に増やした。年収を増やせる転職のコツとはなにか。moto氏は「市場価値を高めれば年収は自ずと上がる。特に意識しているのは『5つの能力』だ」という――。
※本稿は、moto『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』(扶桑社)の一部を再編集したものです。
全国6350万人のサラリーマンの中で価値を出すには
僕は常に「市場価値」を意識して働いています。
しかし、世の多くのサラリーマンは、会社や上司の評価を重視していると思います。ヒラ社員から課長へ、課長から部長代理へ、部長代理から部長へと「昇進」することが、最も身近なキャリアアップ方法だからです。
たしかに、出世という手段は年収を上げる王道のルートです。しかし、自分の「価値」は、役職だけでは決まりません。役職はあくまでも「社内での役割」であって、社外に出たら、肩書き以上に「自分の実力」を見られます。
日本には、およそ420万という数の会社が存在し、約6530万人のサラリーマンが労働者として働いています。これは極端なたとえ話ですが、もし日本全国のサラリーマンが全員解雇され、約6530万人全員が一斉に転職活動を始めたらどうなるでしょうか。
多くの人は「自分は社内で評価されていたし、最悪でも今までと同じ仕事には就けるだろう」と考えてしまいがちですが、全国には自分よりも圧倒的に高い成果を出せるサラリーマンがたくさんいます。
つまり、転職活動では「上司の評価」や「会社からの評価」ではなく、自分よりも10倍、100倍の実績を出せる人と「転職市場における市場価値」で比較されることになるのです。