支持伸び悩みで結集するしか選択肢はなかった
立憲民主党と国民民主党が衆参両院での会派を合流させることになった。「安倍1強」に対抗するには野党が一本化するしかないと、何年も言われ続けていただけに、やっと野党結集に一歩前進した形だ。
しかし、永田町も世論も、今回の結集には冷ややかだ。それもそのはず。立憲民主と国民民主らが一緒になるということは、安倍晋三首相が「悪夢のような」と皮肉る民主党時代に戻ることを意味するのだ。
8月20日午後、国会内で2人の野党党首は共同記者会見に臨み、こう話した。
枝野幸男立憲民主党代表「今の安倍政権とは違うもうひとつの選択肢を、力強く訴えていけば、今の日本の政治を変えることができる」
玉木雄一郎国民民主党代表「国民の期待を受け止めることができる新しい動きにつなげたい。ひいては政権交代につなげる第一歩だと考えている」
両党の会派合流問題は8月5日に枝野氏が提唱。ただし、立憲民主の衆院会派に国民が加わるよう求めた「上から目線」の要求だった。
これに対し国民民主は衆参両院で新たな統一会派を組むべきだと逆提案。15日の会議では双方の意見が平行線をたどり、交渉は決裂に向かうかと思われていた。報道陣にとってツーショットの記者会見は意外だったことだろう。