「前の車が遅くて妨害されたように感じた」

茨城県守谷市の常磐自動車道で起きた「あおり運転殴打事件」で、茨城県警は8月18日、傷害容疑で全国に指名手配していた宮崎文夫容疑者(43)を逮捕した。

宮崎容疑者から暴行を受けた24歳の男性は、顔面を何度も殴りつけられる様子をドライブレコーダーで記録していた。映像は衝撃的なものだった。見ず知らずの人間に突然あおられ、車を停車させられ、執拗に殴られる。多くの人が被害者に共感したのだろう。日本中の関心を集めることになった。

送検される宮崎文夫容疑者
写真=時事通信フォト
男性会社員が「あおり運転」を受けて殴られた事件で、送検される宮崎文夫容疑者=8月20日午前、茨城県警取手署

毎日新聞(8月19日)によると、宮崎容疑者は警察に対し「前を走る(被害者の)車が遅くて妨害されたように感じ、あおり運転をした」という趣旨の供述をしているという。だが殴られた男性は「ごく普通に運転していた」と話している。

事実がどうだったかは、これからの捜査を待たなければいけないだろう。いずれにしろ、「遅い」「妨害された」という理由で、相手の運転手を殴っていいはずがない。暴行の様子をみる限り、宮崎容疑者はささいなことで激高してしまう性格なのではないか。