60歳以降の男女に「友情」はない

男女を問わず、いくつになっても異性との付き合いは大切です。自分とは違った視点に触れることができ、知らなかった情報を得ることができるからです。それがないと、思考の柔軟性が失われ、若々しさを保つことはできなくなります。

ただ、60歳を過ぎれば男女の間に「友情」は成立しないということを覚えておくべきでしょう。友情とは、情報や人間関係などのギブ・アンド・テークで成り立つもの。退職して第一線から退くと、情報や人間関係の供給が細りますから、男女の友情も「それっきり」になりがちです。

すると、残る男女の関係性は「恋愛」しかありません。60歳以降は恋愛こそが若さを保つカギになるのです。その場合、20代や30代ではないのですから、一緒に食事をして話をするだけでもいいでしょう。60歳からは男女ともに、そういう付き合いができる相手をいかに見つけるかが非常に大事になってきます。

といっても、シニアになったらセックスをするなというわけではありません。現代の男は85歳くらいまでは性交が可能だといわれます。では、元気なままでいるにはどうしたらいいか。60歳を過ぎると「長生きのために体力を温存したい」と言い出し、セックスを含め抑制に努める男がいますが、それはむしろ逆効果だと思います。つまらないことを心配しないで、できることはやりきる、出せるものは出し尽くすべきです。

私は当年88歳ですが、いまだに体力があり余っていると感じています。執筆という体力勝負の仕事で、2019年だけで単行本を6冊書く予定です。まして60代や70代の男はどんどん体力を使うべきでしょう。恋愛やセックスも然りです。

ひとつ提案があります。既婚者は60歳を前に1度は「この結婚生活は今後うまく続くのだろうか」と結婚生活を「棚卸し」することです。