砂糖の塊である、缶コーヒーは要注意

中高年の多くの人が肥満に悩んでいます。肥満は30代から増え始め、特に働き盛りの40~50代の男性に多く、体調不良のほか、糖尿病、高血圧、脳疾患、心疾患など数多くの病気の引き金になるため、ダイエットをして予防することが大切です。

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食事による体重コントロールは、これまで摂取するカロリーが重視されてきました。医師や管理栄養士の間でもそれが常識でしたが、近年、カロリーと肥満はほとんど関係がなく、太る原因は糖質の摂取であることが明らかになっています。

ゴハンやパン、麺類、果物、お菓子、清涼飲料水などに糖質は多く含まれ、炭水化物は糖質とニアリーイコールの関係にあります。糖質は人間の活動に必要な3大栄養素の1つで、大事なエネルギー源ですが、摂りすぎると余ったブドウ糖が脂肪として蓄えられます。また、血糖値が上がって、すい臓がインスリンを出して抑えようとします。しかし、それが過度になるとすい臓が弱って、糖尿病を引き起こします。

そこで、糖質の制限が重要なポイントになるのです。実際、糖質制限を唱える医師は増えており、外食チェーンやコンビニなどでも糖質を抑えたメニューが広がるなど、ダイエットには糖質制限が効果的であることが浸透してきています。

その一方で、糖質制限とともにカロリーが高い肉の脂身や揚げ物を控える人もいます。しかし、先述したように摂取したカロリーと肥満は関係がなく、体重にはほとんど影響しません。タンパク質も同様に太りません。むしろこの2つの摂取制限は体に悪影響を及ぼします。

ダイエットしたい人の血糖値は、空腹時も食後も常に70~140mg/dlの範囲をキープするのが理想です。ゴハンやパンは食後1~2時間で血糖値が120mg/dlくらいまで緩やかに上昇してから下降するのでさほど問題はありませんが、清涼飲料水は30分程度で150mg/dlほどまで急上昇した後、急降下します。

これは「血糖値スパイク」と呼ばれる現象で、血糖値の短時間の急上昇・急下降は体へのダメージが大きく、肥満にもつながります。特に砂糖入りの缶コーヒーは「砂糖の塊」で、血糖値は一気に200mg/dlくらいまで上がるので要注意です。