「安倍首相が自分をノーベル平和賞に推薦した」

「安倍晋三首相がトランプ米大統領をノーベル平和賞に推薦した」というニュースが話題を呼んでいる。

新聞やテレビが一報として報じたほか、朝日新聞と毎日新聞が2月19日付の社説で取り上げて安倍首相とトランプ氏を批判した。

沙鴎一歩もプレジデントオンラインで「安倍首相はトランプ大統領の"愛犬"なのか」との見出しを付けて報じた。この記事はTOKYO MXの情報番組「バラいろダンディ」で取り上げられ、出演者たちは生放送で“愛犬談義”を繰り広げた。

2019年2月20日、ワシントンのホワイトハウスで記者団に語り掛けるトランプ米大統領(写真=EPA/時事通信フォト)

出演者のひとりである舛添要一前都知事は、15日のホワイトハウスでの記者会見で、トランプ氏が「安倍首相が自分をノーベル平和賞に推薦した」と明らかにしたことを「あれは禁じ手のはず」と指摘した。

前回記事で沙鴎一歩も「記者会見という公の場で自慢すること自体がばかげている」と批判した。舛添氏が追及するように、たとえ推薦が事実であったとしても、公にしてはならないことなのである。この点は舛添氏の意見に賛成である。

「自分はアメリカの大統領と同じぐらい偉い」

この後、舛添氏は、東大出身の国際政治学者から参院議員、厚生労働相、都知事と出世していくに従い、自分にも擦り寄ってくる“愛犬”が存在したという趣旨の説明をした。これが沙鴎一歩の偏屈な耳には自慢話のように聞こえた。自分は日本の首相を従えるアメリカの大統領と同じぐらい偉い人間だ、と主張しているようだった。

もうひとつ、気になったのは、舛添氏が安倍首相に対して批判しなかったことだ。沙鴎一歩は前回記事で、「それ以上に推薦したという安倍晋三首相はどうかしている。それほどトランプ氏に花を持たせたいのか」「どこまでもトランプ氏に擦り寄ってひざまずきたいのだろう。もはや安倍首相はトランプの愛犬だ」と書いた。舛添氏は安倍首相の推薦行為をどう考えているのだろうか。そこをしっかり話してほしかった。