どれだけ論理的に物事を考えられる人でも、「話し方」に問題があればチャンスを逃してしまう。「プレジデント」(2017年12月18日号)では、6つの場面別に「相手が気持ちよくなる言い方」を紹介しています。第6回のテーマは「目上の人への接待」です――。

外国人の接待はなぜ鶏肉料理が無難か

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接待の幹事役を任された方は、面倒な役柄だなと思うかもしれませんが、接待も大事なビジネス。相手に喜んでもらえれば、あなたの社内評価も上がるので、万全の態勢で臨みたいものです。

接待の準備で最初にすることは、接待相手との日程調整です。相手が部長や役員クラスなら多忙ですから、できれば3カ月前からスケジュールを押さえるのが望ましいです。お店はそのあとで大丈夫。場所は追ってご連絡しますと伝えておけば、むしろワクワク感も増します。仮予約で店を押さえたうえで、探すと安心です。

お店選びの一番のポイントは、相手側のキーパーソンの好みをしっかりリサーチし、嗜好に合わせること。日本酒やワインなどのお酒。和食、洋食など料理の好み。食事では苦手(アレルギーも)なものを確認することも大切です。キーパーソンが女性の場合はヘルシーなもの、見た目の華やかな料理が喜ばれます。

外国の方を接待する場合は、宗教上の問題もあるので、鶏肉料理が無難です。ベジタリアンやビーガンかどうかなどもあらかじめ確認しましょう。また、中国では料理が余るほどに用意するのがおもてなしの文化です。

仮予約をしたお店は、実際にランチなどで下見をしましょう。その際に、お店の人に接待で使いたい旨を相談すると、当日も丁寧な対応をしてもらえます。なお、一般的な接待の料理は1人7000円~、お酒を含めて1万~1万5000円が目安です。

最近の私の接待でうまくいったなと思うのは、あるプロジェクトの中締めに行ったものです。プロジェクトの成功を祈願する意味を込め、縁起のいい「出雲料理」の店を選びました。その店では島根の珍しい地酒が楽しめるので、日本酒に造詣が深い接待相手の社長にも喜んでいただけました。

接待当日は、接待する側は20分前には入店し、料理やお手洗い、喫煙所の位置なども確認しましょう。遅刻するのは最悪なので十分に気をつけてください。