スター・ウォーズの帝国軍のような中国の動き
読売社説は後半で「インドは、こうした動きに神経をとがらせる。モディ首相はトランプ米大統領とモルディブ情勢を巡って電話会談し、『法の支配』の尊重で一致した。中国をけん制する狙いは明白だ」と指摘し、中国とインドにこう求める。
「中国は『内政不干渉』を唱え、インドの介入を警戒する。中印両国は緊張を高めぬよう慎重な対応が求められる」
その通りで、ここは独立した国同士、大人の対応が必要である。
それにしても中国の海洋進出はひどい。
まるで映画「スター・ウォーズ」に出てくる帝国軍のようだ。帝国軍のダース・ベイダーは、何隻もの艦隊を指揮し、巨大な火器で銀河共和国軍を次々とたたき、宇宙全体を征服しようとたくらむ。あの帝国軍のやり方には、観客のだれもが目を背けたことだろう。
フォース(宇宙の万物を包み込むエネルギー)を得て、ライトセーバーを片手に中国を懲らしめるジェダイの騎士たちは、現れないものだろうか。
北朝鮮を説得できれば、中国がジェダイの騎士か
話を現実の世界に戻そう。
いまの中国が実行すべきことは、北朝鮮に核・ミサイルの開発をやめさせることである。中国にはそれができる。北朝鮮が中国に頼っているからだ。
中国には日米韓と協力して北朝鮮を真の交渉のテーブルに着かせる義務がある。
北朝鮮がここまで軍事力を持てるようになるには中国の表ルート、裏ルートでの相当な援助があったからである。
ここで中国が北朝鮮を説得できれば、国際社会での評価はグンと上がる。それこそスター・ウォーズのジェダイの騎士になれるかもしれない。
中国は国際社会のために貢献すべきである。自らの利益だけのために海洋進出を図っているときではない。
(写真=アフロ)