マウンティングする人は何を考えているのか。伝える力【話す・書く】研究所所長の山口拓朗さんは「相手の話を聞いているつもりで、実はマウンティングしてしまっていることがある。無意識に行われがちなマウンティングの例を紹介しよう」という――。

※本稿は、山口拓朗『聞く力は最高の知性である 1を聞いて100を知る技術』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

ビジネスマン
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無意識のマウンティング

相手の話を「聞いているつもり」で、実はマウンティングしてしまっていませんか?

マウンティングの背景にあるのは、相手より優位に立とうとする無意識の欲求です。この欲求が強すぎると、当然、相手からの信頼を得にくくなります。以下は無意識に行われがちなマウンティング例です。

・「それよりスゴい」とアピールする
例:「1週間で契約5件? 俺の最高は1週間で7件だよ」
→相手のポジティブな感情をつぶし、主役の座から引きずり下ろそうとします

・否定から入る
例:「でも、そんなやり方じゃ長くは続かないよ」
→頭ごなしに否定し、相手にダメージを与えます。このタイプは、返事が「でも」「だって」「いや」から始まることが少なくありません

・認めない
例:「まあ、A店は立地がいいからね。うまくいかないほうがおかしいよ」
→相手の成功や功績を認めません。「偶然」「ラッキー」「たまたま」と決めつけることで自分の優位性を保とうとします

・「たいした話ではない」扱いをする
例:「ああ、それね。けっこう前に流行ったよね」
→相手の旬や熱量を強引に陳腐化・オワコン化させ、気持ちを萎えさせます

知ったかぶり、手柄を横取り…

・求められていないアドバイスをする
例:(別に朝早く起きたい、と思っていない相手に)「それ、早起きするための仕組みをつくったほうがいいよ」
→助言する側に回ることで、無意識に相手より上の立場を取ろうとします

・不安に陥れる
例:「そのままいくと、寂しい老後になるよ」
→相手をなんとも言えない「嫌な気持ち」にさせ、優位に立とうとします

・共感するふりをして、実はジャッジしている
例:「大変だったね。でも、それってあなたにも原因はあるよね」
→一見親身に見えますが、評価や断罪のニュアンスを混ぜて、相手を悪役に仕立て上げます

・「したり顔」で話す
例:「それはアートの文脈がわかっていないからだよ」
→「レベルが低い」「教養・常識がない」と感じさせて、相手の自信を削ぎます

・「よくある話」で流す
例:「ああ、そういうことか。まあ、よくある話ではあるね」
→真剣な気持ちを踏みにじり、相手をがっかりと残念な気持ちにさせます

・手柄を横取りする
例:「あれは、もともと俺が出したアイデアだからね」
→人の成果や成功に自分を絡め、優位性を保とうとします

・知ったかぶりをする
例:(本当はよく知らないのに)「ああ、知ってる、知ってる」
→知っているふりをすることで相手と対等、あるいは上の立場に立とうとします