加齢が引き起こす体の不調。放置していれば、取り返しのつかない事態を招くこともある。「プレジデント」(2018年1月1日号)より、9つの部位別に、名医による万全の予防策を紹介しよう。第5回のテーマは「耳」――。

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耳が遠くなるのは70代、80代になってからと思ってはいないだろうか。耳鼻咽喉科医の中川雅文氏は「生活環境や習慣の変化により、若くても難聴になる人が増えており、高齢者だけの問題ではない」と話す。

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聴力は20歳をピークに下がり始める。40代で軽い難聴の兆候が表れ始め、60代で日常会話に不自由を感じる人が増え始める。65歳以上では25%、75歳以上では50%の人が「補聴器が必要なレベルの難聴」というデータもある。現役で働いている50代、60代でも、人に聞き返すことが多くなったり、声が大きくなってきたりする場合は、難聴が進行している可能性が高い。