実質国有化への「崖っぷち」脱出
2002年3月、大阪駅前法人営業部長のときだ。東京の本部で長く仕えた専務が、突然、やってきた。何かと思ったら、「おい、元気にやっているか」と言うだけで、雑談が済むと「じゃあな、もうちょっと頑張れ」と言って、帰った。48歳になったころだ。
大阪へ赴任してまだ10カ月。何の訪問だったのか、疑問が残る。その専務は、何げない言動でも、何か意味を持つ人だった。2カ月後、本部の財務企画部長へ異動の内示が出た。「ああ、このために様子をみにきたのか」と頷く。
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