アベノミクスで株価は大幅に上がった。
日銀の黒田総裁が「大胆な金融政策」を宣言したからだ。
日銀はカネを大量に刷って、
銀行を通して世の中に出回るカネを増やそうとしたのだ。
カネを大量にバラまけばどうなると思う?
医者が「これはよく効く薬だ」と言うと
小麦粉でも患者が治る場合がある。
これを「偽薬効果」と呼ぶ。
それと同じで、実際には世の中にカネが出回らないのに、
「出回る」と言い切ったので、株価が回復し、景気が良くなった。
日本経済の不況という病が治ったのだ。
むむむ!
なんか元気が出てきたぞーい!
さすが家宝の薬。
新ちゃんのおかげじゃ!!
金融市場って投資家の期待で動くものなんだね。
アベノミクスの心理的効果で株価は上がった。
でも、いまもデフレを脱却できていない、ということは、
企業や主婦はアベノミクスがニセの薬だと見抜いているのかな。
監修 塚崎公義
久留米大学商学部教授。1981年、東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。経済分析、経済予測などに従事し、2005年に退職して久留米大学へ。『なんだ、そうだったのか! 経済入門』など著書多数。
久留米大学商学部教授。1981年、東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。経済分析、経済予測などに従事し、2005年に退職して久留米大学へ。『なんだ、そうだったのか! 経済入門』など著書多数。
(監修=塚崎公義(久留米大学教授) 作画=室木おすし [第10回テーマ=アベノミクス])