モワワ~ン
ジャーン
こうやってふりかけると…
よく働いてムダ遣いをせず、貯金するのはよいことだ。
だが、日本人のほとんど全員がそれをやったから
不景気になったのじゃ。
みなが倹約に務めると、作ったモノが売れ残るから、
企業は業績が悪くなって社員をリストラせにゃならん。
失業者は金がないからモノが買えないから、
さらにモノが売れ残る……
みんながサボるようになれば、労働力が足らなくなり
企業はしかたなく失業者を雇う。
みんなが貯金を使うようになれば、
消費が拡大して、企業の業績があがり、給料もあがる。
とにかく、国民みんなが豊かになるためには、
国民がみんなで金を使うことが大事なんじゃ。
日本経済が長期低迷している原因が、勤勉と倹約とは知らなかった。
ひとりが大金を使っても、その人が貧乏になるだけだけど、
日本人全員が金を使えば、景気が回復してみんなが豊かになる。
経済ってふしぎだなあ。
監修 塚崎公義
久留米大学商学部教授。1981年、東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。経済分析、経済予測などに従事し、2005年に退職して久留米大学へ。『なんだ、そうだったのか! 経済入門』など著書多数。
久留米大学商学部教授。1981年、東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。経済分析、経済予測などに従事し、2005年に退職して久留米大学へ。『なんだ、そうだったのか! 経済入門』など著書多数。
(監修=塚崎公義(久留米大学教授) 作画=室木おすし [第9回テーマ=合成の誤謬])