ワルは「検索する人々」を罠にはめる
甘い蜜の周りには、蜂や蝶たちが群がる。詐欺や悪質商法を行う者らもまた、多くの人に蜜の香りを放ち、人を引き寄せようとする。
今、横行しているのが、「キーワード検索」を利用した手立てだ。
困りごとがあると、ネットで調べる人は多いことだろう。たとえば、以前、アダルトサイトに誘導しての身に覚えのない請求をする業者の実態について書いた。
アダルトサイトなど見てもいないのに「登録料が◯万円」「延滞金が◯万円」との請求がメールで寄せられ、そうした知らせをスルーしていると「法的な手段に出る」「身辺調査をする」といった脅しをかけてくる。
こうした悪質な架空請求に遭ったときは「無視を貫く」のが効果的だが、中にはまんまと術中にはまって先方に電話をかけてしまう人もいる。また、何とか解決しなければと慌ててネット検索をする人は多い。ワルたちは、そこを狙って、罠をしかけるのだ。
「架空請求・相談」で検索をすると、画面には「消費者相談センター」など、公的機関を装ったような業者の広告もたくさん出てくる。詐欺被害を解決すると謳う業者を見ていくと、実態は探偵業者ということも多く、中には電話番号のみの記載のところもある。本来、返金などの交渉ごとは弁護士など資格を持った人しか行えず、もし、それ以外の人たちが行うと弁護士法違反となるケースがある。