注目ベンチャー企業の社長から伝説の営業マン、最年少開発責任者、外資系企業の社長まで、彼らのキャリアを好転させた渾身の資料を大公開。
セールスマンから外資系企業CEOへ
自動車会社のセールスマンから外資系企業のCEOまで上り詰めた岩田松雄氏。現在のキャリアを築く最初のきっかけとなったのは、職務経歴書に書かれた一言だった。
「他の人と特別違ったフォーマットではありません。違いがあるとしたら、それは書かれた内容です。私の場合はセールスマン時代に受賞した『社長賞』という言葉。この実績があったからこそ、海外留学させてもらえたし、MBAを取得したから外資系コンサルティング会社に転職できた。そして、3つの会社で社長になることができました」
新卒で日産自動車に入社した当初から、周りの人たちに「社長を目指して頑張る」と公言してきた。それまで購買部門で働いてきた岩田氏は、入社3年目に突然、大阪の販売会社への出向を命じられる。
「正直がっくりきました。しかも、飛び込みセールスです。それでもめげなかった。絶対に社長賞が獲れるような実績を挙げてやろうと誓いました」
一軒一軒チラシを配り、名刺を車のワイパーにはさむ。飛び込み営業を繰り返す日々が続いた。結果、1年半後にはそれまでの販売記録を更新する。本社から販売会社に出向している中ではダントツの1位。2位の3倍の成績を挙げ、プロパー社員を含めた全営業マンの中でも粗利益2位に。日産自動車本社から「社長賞」を受賞した。
「『セールスマンを経験しました』という一行では、その後のキャリアは開けなかったでしょうね。『社長賞を獲りました』という一行で、経歴書に価値がついた」