お金について考える際、貯蓄や投資で今あるお金を増やすことを考えがちだが、「使うお金を減らす」ということにも同様の経済効果がある。とくにマイナス金利の状況下では、有利な貯蓄商品をみつけるのは難しく、銀行や証券会社以外のところでお得なものがないかを探してみるのもいい。注目したいのは、百貨店の「友の会積み立て」だ。

友の会積み立てとは、百貨店に毎月一定の額を積み立てると、1年後、積立累計額に一定のボーナスを上乗せした金額のお買い物券(商品券)、またはプリペイドカードが受け取れるというもの。多くの有名デパートが行っている。

たとえば毎月1万円ずつ1年間積み立てれば、積立額の累計は12万円。多くのデパートでは、ここに積立額1回分(積立額が1万円なら、1万円)のボーナスが付き、13万円分のお買い物券が受け取れる。

これを年利に換算すると15.38%に相当。メガバンクの1年定期預金は0.01%で、単純比較はできないものの、その1500倍以上もの利率となる。

また預金の利子や株式の配当には税金がかかるが、百貨店積み立ての上乗せ分は非課税。これも有利だ。

三越、東急、阪急、東武、伊勢丹、高島屋、大丸松坂屋など、多くの百貨店が行っており、積立額は月額5000円程度から、1万円、3万円など。伊勢丹など、半年間の積み立てが可能な例もある。

東武百貨店のようにボーナス分が積立額の2分の1回分にとどまる例もあるが、それでもお得度は高い。