「年利6%の定期預金がある」と言われれば、誰もが色めき立つだろう。何しろこの超低金利。1年ものスーパー定期の利率が年0.025%(2016年1月29日時点)でしかないご時世に年6%の利率は魅力的だ。
どうすれば年6%という高金利の定期預金に預けられるのかというと、多くの銀行が退職金の取り込み目的で扱う「退職金プラン」を活用することだ。すべての銀行で扱っているわけではないが、「銀行 退職金プラン」というキーワードで検索をかければ、3大メガバンクをはじめ、千葉銀行、あおぞら銀行などの銀行がヒットするはずだ。
ただ、中身をよく見ると、からくりにも気付く。
ある地方銀行の例だと、6%の利率については、「預入期間3カ月」というただし書きがある。これは、当初3カ月間のみ、年6%に相当する利率が適用されることを意味する。単純に計算すると、3カ月は1年の4分の1だから、6%の4分の1に相当する1.5%が、3カ月間の期間収益率になる。この期間のあとは3カ月もの定期預金の通常利率(2016年1月29日時点では三菱東京UFJ銀行で0.025%)が適用される。
もちろん、たとえ3カ月間でも、3カ月もの定期預金の通常利率に比べれば高いので有利ではないか、という意見もあると思う。
だが、さらに細かく商品内容説明を読むと、退職金プランは投資信託との組み合わせで申し込むことになっている。たとえば500万円を運用する場合、その半分に相当する250万円を定期預金に預け、残りの250万円で投資信託を購入することになる。