社会人は、いつ、どのように学んでいるのか。アンケートをとったところ、「苦しいのは自分だけではない」と思わせてくれる結果がずらり。参考にしてほしい。

英会話スクールに通った経験のある人は46.0%だが、こちらの効果はどうか。TOEICにスピーキングの出題はないが、リスニングを考えれば、スクールに通うのは無駄にならないはずだ。

「たしかに英会話スクールはリスニングにプラスです。とくにパート1、パート2では短文の瞬間的な理解が求められるので、英会話で培った反射神経が役に立つでしょう。しかし、英会話スクールだけでTOEIC対策をするのは厳しいです。ネーティブの先生は試験対策のための勉強を否定的にとらえ、TOEIC自体をあまり知らない人も多いからです。TOEIC対策と英会話は別々にやって、シナジーを期待するといった使い方でいいのではないでしょうか」(TOEIC専門塾「英語屋」講師 古澤弘美氏)

(写真=PIXTA)

ちなみに同じ英会話スクールでも、オンラインの利用者はまだ少ない(17.6%)。オンラインはリアルのスクールに比べて時間が自由という利点があるが、フィリピン人の講師が多く、発音に不安を覚える人が多いのだろう。ただ、古澤氏は肯定的だ。

「TOEICでもさまざまな国の人の音声が使われています。訛りが強すぎると混乱するかもしれませんが、教育や訓練を受けたフィリピン人講師なら、ユニバーサルな発音に近く、不利はないでしょう」

英会話スクール、オンライン英会話スクールともに、基礎的な英語力を身に付けてからのほうが成果が出やすく、TOEIC600点を超えてからが目安という。